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SharePoint
2025.10.15

SharePoint×Power Automate:承認フローの作り方完全ガイド(第1回:事前設定編)

SharePoint×Power Automate:承認フローの作り方完全ガイド(第1回:事前設定編)
小刀稱知哉

こんにちは。アーティサン株式会社の小刀稱(ことね)です。

SharePointで社内ポータルサイトを構築する際、「申請・承認プロセスを自動化したい」といった要望をよく伺います。

Power Automateは、Microsoft 365に含まれるローコードの自動化ツールで、SharePointと連携して様々な業務フローを自動化できます。
本記事では、Power Automateの基本的な操作(例:フローの新規作成やトリガー・アクションの追加)ができる方を想定していますが、 「Power Automateは使ったことがあるが、SharePointとの連携や承認フローは初めて」という方にも分かりやすいよう、段階的に手順やポイントを解説していきます。

Power Automateの基礎知識(簡単なおさらい)
  • フロー:一連の自動処理のこと。トリガー(開始条件)とアクション(実行内容)で構成されます。
  • トリガー:例えば「SharePointのリストにアイテムが追加されたとき」など、フローが動き出すきっかけ。
  • アクション:メール送信やアイテムの更新など、トリガー後に自動で実行される処理。
  • 承認アクション:Power Automateには「承認」専用のアクションがあり、申請・承認プロセスを簡単に組み込めます。

デフォルトで設定されているPower Automateの承認フローをそのまま流用することも可能ですが、実運用においては「保守性」や「柔軟な運用」「エラー対応」などの観点から、自社に最適な承認フローを設計・構築することが重要です。

特に、実運用に耐える承認フローを作るには、要件に合わせたカスタマイズや、将来的な保守性を意識した設計が不可欠です。

しかし、いざカスタマイズしようとすると
「どこから手をつけて良いかわからない」 「エラーの原因特定や対処法がわからない」 「意外と設定が複雑」 といった課題に直面することも少なくありません。

また、承認フローの大まかな部分については簡単に作成できますが、本当に重要なのは「実運用に耐えうる処理とする」ことや「保守性の高い」フローを構築することです。

そこで今回は、SharePointの承認フロー構築において重要な設計の考え方と、実運用を見据えた具体的な実装方法を、実際のフロー構築例とともに詳しく解説します。

また、関連する実践的なブログ記事もご紹介しますので、実運用・保守性を意識した承認フローの作り方を知りたい方はぜひ参考にしてください。


もし記事を読んで 「自社でも承認フローを導入したい」「もっと効率的な運用方法を知りたい」と感じた方や、
具体的な設計・構築でお困りの方は、アーティサン株式会社の各種サービスもご活用いただけます。

現場の課題やご要望に合わせて、SharePointやPower Platformの導入・運用をサポートしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

参考:SharePointの承認フローとは

SharePointでは、ニュースやページ、またはリストアイテムやドキュメントなどの各種リソースを公開する際に申請・承認する機能(承認フロー)を実装できます。
これにより、各種リソースが社内ポータルに公開される前に、担当者がその内容をチェックすることが可能となります。

Power AutomateとSharePointの連携イメージ
1. SharePointで申請(例:ニュースやページ作成・リストアイテム追加)
2. Power Automateのフローを起動し、申請開始
3. 承認者に通知・承認依頼
4. 承認結果に応じて公開・非公開や通知などを自動処理

 

今回の要件

今回の要件ついて説明します。

要件

  • SharePointサイト内で作成した各種リソースについて申請・承認機能(承認フロー)を実装する

  • 対象は以下

    • サイトのページ(ニュース・ページ)

    • リスト内のアイテム

    • ドキュメントライブラリ内のドキュメント

  • 承認者は固定

  • 必要に応じて、申請者や承認者、サイトの閲覧者に通知する

  • 実運用・保守性を考慮した設計とする


もし記事を読んで 「自社でも承認フローを導入したい」「もっと効率的な運用方法を知りたい」と感じた方や、
具体的な設計・構築でお困りの方は、アーティサン株式会社の各種サービスもご活用いただけます。

現場の課題やご要望に合わせて、SharePointやPower Platformの導入・運用をサポートしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

※注意※

リスト or ドキュメントライブラリには、標準で公開予約(スケジュール)機能はありません。
今回作成するフローの中で、公開予約も設定できるようにしております。

 

SharePoint 承認フローの作り方(事前設定編)

Power Automateを用いて承認フローを作成する前に、いくつか事前設定する項目があります。
ここからは、Power Automateの基本操作ができる方を想定しつつ、
「どの設定がなぜ必要か」「どのような順序で進めるとよいか」を段階的に説明します。

 

承認機能の設定とフローの新規作成

まずは、承認フローを新規作成しましょう。
サイトのページの場合と、リスト・ドキュメントライブラリの場合では方法が異なります。

 

サイトのページの場合

1. 承認機能をオンにします。

サイトのページ > ライブラリの設定画面 > バージョン設定 > コンテンツの承認 > 送信されたアイテムに対してコンテンツの承認を必須にするを「はい」にします。

コンテンツの承認をはいに設定

公式のDocsは以下です。

Power Automate を使用して SharePoint でドキュメントの承認を要求する

この設定により、サイトのページ内に存在するページやニュースを公開する際に、承認が必要となります。
以下のように公開ボタンの表示が変更されていることや、「承認の状況」列が自動的に表示されていることを確認してください。

公開ボタンの表示が変更された

2. 承認フローを新規作成します。

サイトのページ > 自動化 > Power Automate > ページの承認フローの構成 をクリックしてください。
その後、フロー名や承認者を設定する項目がありますので、内容を記入した後、フローを作成してください。

サイトのページの承認フロー新規作成

Power Automateの画面上にも、新規作成したフローが表示されているかと思いますので、ご確認ください。

公式のDocsは以下です。

Power Automate による SharePoint ページの承認の管理

3. スケジュール機能をオンにします。

サイトのページには、公開予約(スケジュール)機能があります。
詳細は以下URLをご参照ください。

SharePoint ページまたはニュース投稿を特定の時刻に公開するようにスケジュールする

サイトのページ > スケジューリング > スケジューリングを有効にする から公開予約機能をオンにしてください。

スケジューリング機能を有効化

本設定により、ページ or ニュース > ページの詳細 > スケジュールが表示されるようになります。
また、設定した値は「公開の開始日」列に格納されます。

スケジュール設定と公開の開始日

 

リスト・ドキュメントライブラリの場合

1. 承認機能をオンにします。

サイトのページの場合と同様となりますので、省略します。

2. 承認フローを新規作成します。

リスト or ドキュメントライブラリの画面上からデフォルトのフローを選択し、新規作成することも可能ですが、実運用や保守性の観点から不要な情報も多いため、基本的にはPower Automateの画面からカスタムで作成する方法を推奨します。
よって、本手順も省略します。

デフォルトのフローについては、以下をご参考ください。

Power Automate でのフローの設定

3. バージョン設定を行います(ドキュメントライブラリのみ)

ドキュメントライブラリは、デフォルト設定の場合、「承認の状況」列が「下書き」の状態になりません。(承認待ち/承認済みの2つ)
※サイトのページはデフォルトで「下書き」の状態となります。また、リストに「下書き」の機能はありません。

しかし、以下の手順で「下書き」状態も保持できるようにすることが可能です。

サイトのページ > ライブラリの設定画面 > バージョン設定 > コンテンツの承認 > このドキュメント ライブラリのファイルを編集するたびにバージョンを作成する > メジャーとマイナー (下書き) バージョンを作成する にします。

また、下書きアイテムのセキュリティに関しても、「アイテムを編集できるユーザー」もしくは「アイテムの作成者およびアイテムを承認できるユーザー」を設定してください。

バージョン設定(ドキュメントライブラリ)

4. バージョン設定を行います(リストのみ)

前述したとおり、リストは「下書き」の機能はありません。
ただし、下書きアイテムのセキュリティに関しては設定しましょう。

バージョン設定(リスト)

 

SharePointの列設定

続いては、承認フローを用いて実運用・保守性を高めるために、よく用いられる列の設定について説明します。

※注意※

本内容は必須ではありません。
私が今までの経験上、実運用や保守性の観点から、あったほうが良い内容を記載しております。

SharePointのサイトのページやリスト、ドキュメントライブラリに以下の列を追加します。

内部列名

外部列名

データ型

備考

PublishStartDate

公開の開始日

日付と時刻(時刻も含)

公開したい時刻を保存
公開予約を行うため作成
※リスト or ドキュメントライブラリのみ
(サイトのページは既に存在するため不要。ただし、内部列名は「_PublishStartDate」となる)

Applicant

申請者

ユーザー

申請者を保存
申請後に内容が変更された場合、更新者の値が変わる可能性があるため作成

ApplyDateTime

申請日時

日付と時刻(時刻も含)

申請された時刻を保存
承認リマインド用のフローを実装するときに利用するため作成
※今回のブログでは、使用しない

補足
今回は作成しませんが、「申請日時」列を用いることで、申請日から一定期間経過しても承認されない場合は、承認者にリマインド通知を送る、といった応用も可能です。

※内部列名・外部列名について詳細は割愛します。詳細については、以下ブログをご参照ください。

内部列名と外部列名について

 

おわりに

少し長くなってしまいましたので、今回はここまで!

今回はSharePointでの承認フローの作り方として、事前準備や設定方法について説明させていただきました。
次回は、いよいよ承認フローの構築について詳細を説明していきます!

ぜひお楽しみに!

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Power Platform(SharePoint・Power Apps・Power Automate)に関する営業活動や設計、開発などを担当:小刀稱知哉

小刀稱知哉

🖊小刀稱知哉さんのブログ一覧はこちら

大分県出身(温泉大好き)、現在は茨城県在住

1990年生まれ

30才でメーカーの技術営業からIT業界にジョブチェンジ!!!

趣味は読書(最近書道を始めました)

主にMicrosoftのローコード(SharePoint・Power Platform)に関するに関する営業活動や設計、開発などを担当しております!

(最近はCopilot Studioについても勉強中)

Microsoft MVPを受賞させていただきました!

持ってる資格はPL-200/PL-300/PL-400/PL-600/MS-700/AZ-104/AZ-305/SC-200/SC-100

Microsoftクラウド関連

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