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はじめに
💡 この記事でわかること
同一ソリューション内における、Power Apps・Power Automate・接続参照の正しい所有者変更・引き継ぎ方法を紹介します。
所有者変更の最大の壁となる「接続参照(つながり参照)」の仕様と、具体的な付け替え手順を説明します。
前任者(既存ユーザー)と後任者(新しいユーザー)・管理者がそれぞれ行うべき、失敗しないための移植手順を紹介します。
小刀稱 知哉ことね ともや
得意領域
Power PlatformやSharePointを中心に設計・開発・アドバイス・教育まで幅広く担当しています。内製化をご希望の場合はお気軽にお問い合わせください!
保有資格
注意
本ブログは、普段Power AppsやPower Automateでアプリを構築されている方に向けた内容となっております。
ブログの中で用いられる各用語について細かい説明は省略しておりますので、ご了承ください。
Power Apps・Power Automateのナレッジについては、以下ブログもご参照ください。
もし記事を読んで「自社でもPower Automateを導入したい」「もっと効率的な運用方法を知りたい」と感じた方や、具体的な設計・構築でお困りの方は、アーティサン株式会社の各種サービスもご活用いただけます。
現場の課題やご要望に合わせて、SharePointやPower Platformの導入・運用をサポートしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
前提:システム構成
今回のシステム構成は、以下のとおりです。
リソース | 説明 |
|---|---|
Power Apps(キャンバスアプリ) | UI画面を表示するアプリです。 |
Power Automate(インスタントクラウドフロー) | キャンバスアプリ内から実行されるフローです。 |
Power Automate(スケジュール済みクラウドフロー) | 定期的に実行されるフローです。 |
環境変数 | Power Apps・Power Automateの中で用いられます。アプリ・フローで使う設定値を格納している変数です。 |
接続参照(つながり参照) | Power Automateの中で用いられます。「誰のアカウントで接続するか」を変数として格納しています。 |
SharePoint リスト | アプリやフローから参照されるデータベースです。 |
SharePoint以外のリソースについては、ソリューションの中で構成されています。
※SharePointは、Power Platformに含まれていない概念のため、ソリューションの中に構成されていません。
参考:接続参照とつながり参照について
ソリューションの編集画面では、「接続参照」と「つながり参照」の2つが表示されますが、どちらも同じ内容です。
(元々は、「Connection Reference」という名前ですが、翻訳の揺れによって「接続」や「つながり」という表記になっているみたいです。)

今回は、「上記をすべてAさんが作成したが、Aさんの退職により、Bさんに引き継ぐ」というシナリオを想定しています。
(本ブログでは、Adele Vanceさんに引き継いでいます。)
所有者変更の手順
ポイントは「接続参照」
ソリューション内のリソースに関して、所有者変更時の最大の壁となるのが接続参照です。
接続参照は、Power AppsやPower Automateとは異なり、フローやアプリを作成した本人が所有者を変更することができず、システムカスタマイザーやシステム管理者などの権限を持った管理者のみ変更可能です。
ただし、すべての現場において管理者と逐一連絡を取りながら対応することも難しいかと思います。
そこで、今回は以下2つのパターンにおいて、所有者を変更する手順を紹介します。
パターン1:管理者と共同で対応することができる場合
パターン2:管理者がいない場合
具体的な手順は以下の通りです。
※【】内は操作を行うユーザーを示しています。
パターン1:管理者と共同で対応することができる場合
【既存ユーザー】SharePointサイトに権限を付与
新しいユーザーに対して、SharePointサイトの権限を付与します。
※システム上は投稿権限以上が付与されていれば問題ありませんが、実際にはフルコントロール権限を付与することをお勧めします。【既存ユーザー】Power Appsに共同所有者を追加
Power Appsの共有設定から、共同所有者として新しいユーザーを追加します。
公式Docsは以下です。上記手順を行うことで、新しいユーザーがPower Appsを編集画面で開くことができるようになります。
詳細は割愛しますが、PowerShellやPower Automateを用いることで、共同所有者ではなく、所有者自体を変更することが可能です。
※Power Appsに関しては所有者の変更は必須ではありませんが、退職などによりアカウントが削除される場合は、所有者を変更することもご検討ください。詳細は以下を参照してください。
【管理者】接続参照の所有者を変更
続いて、管理者(=システムカスタマイザー以上の権限のユーザー)が、接続参照の所有者を変更します。
※接続参照の所有者変更については、クラシック画面から変更する必要があります。手順は以下の通りです。
対象のソリューションを選択
ソリューション内の3点リーダー > クラシックに切り替える をクリック
対象の接続参照(つながり参照)を選択
「所有者」を変更し、保存
※分かりづらいですが、保存ボタンは右下にあります。
【既存ユーザー】Power Automateの主要な所有者を変更
Power Automateのフロー詳細画面から、「主要な所有者を設定する」を選択し、新しいユーザーへ変更します。
上記手順を行うことで、新しいユーザーがPower Automateを編集画面で開くことができるようになります。
【新しいユーザー】接続参照の接続設定を変更
新しいユーザーにて接続参照の接続設定を変更します。
【新しいユーザー】Power Appsのフロー更新
Power Appsの編集画面を開き、フローを更新し、保存・公開します。
以上で所有者を変更する手順は完了です!
新しいユーザーが各アプリ・フローを編集画面で開いたり、ソリューションをエクスポートできるようになっていると思いますので、ご確認ください。
※注意※
上記の順番が重要ですので、ご留意ください!
手順3(接続参照の所有者を変更)の前に、手順4(Power Automateの主要な所有者を変更)を行うと、接続参照の設定が自動的に変更されていまいます。
手順4(Power Automateの主要な所有者を変更)の前に、手順5(接続参照の接続設定を変更)を行うと、Power Automateが共有できなくなります。
パターン2:管理者がいない場合
【既存ユーザー】SharePointサイトに権限を付与
パターン1と同様です。
【既存ユーザー】Power Appsに共同所有者を追加
パターン1と同様です。
【既存ユーザー】Power Automateの主要な所有者を変更
パターン1と同様です。
【新しいユーザー】接続参照の新規作成
手順3にて、新しいユーザーがPower Automateを編集画面で開くことができるようになりました。
しかし、このままだと接続参照が正しく設定できていないため、新しいユーザーにてフローの実行ができません。そこで、新しいユーザーにて「接続参照」を新規作成しましょう。
【新しいユーザー】Power Automateの接続参照を付け替え
Power Automateのフロー編集画面を開き、各アクションで使用されている接続参照を、手順4で用意したものに付け替えます。
(アクション数が多いと大変ですが、頑張りましょう!)参考
以下の手順から、「フロー内の接続参照がすべて付け替えられているか」確認することが可能です。
手順:ソリューション > フローの3点リーダー > 参照 > 依存関係を表示 > 用途タブ
用途タブの中に、古い接続参照(つながり参照)が表示されている場合は、フロー内に残存していますので、再度編集画面から確認しましょう。【新しいユーザー】Power Appsのフロー更新
パターン1と同様です。
【既存ユーザー】古い接続参照を削除
最後に、古い接続参照(つながり参照)を削除します。
この手順を行わないと、新しいユーザーでソリューションをエクスポートできませんので、必ず実施しましょう。
以上で所有者を変更する手順は完了です!
新しいユーザーが各アプリ・フローを編集画面で開いたり、ソリューションをエクスポートできるようになっていると思いますので、ご確認ください。
まとめ
本ブログでは、同一環境・同一ソリューション内の各種リソースについて、所有者を変更する手順を解説しました。
他のユーザーへ引き継ぐ際には、接続参照(つながり参照)がキーポイントになります。
組織変更や退職などに伴う引継ぎは必ず発生するものですので、適切な手順を理解して運用しましょう。
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※「まだ相談するほどでもないかも…」という段階でも大丈夫です。現状整理だけでも、お気軽にご利用ください。





