技術情報ブログ
SharePoint
2021.09.10

ExcelからSharePointへの取り込みが256行で止まる問題をPower Automateで解決する方法|第9回

ExcelからSharePointへの取り込みが256行で止まる問題をPower Automateで解決する方法|第9回

Power AutomateでExcelをSharePointリストへインポートしたのに、なぜか256行までしか取り込まれない――この症状は「表内に存在する行を一覧表示」アクションの取得上限が原因です。

本記事では、256行を超えるExcel表データを扱うための対処法として、改ページ(しきい値)で取得件数を拡張する方法と、Do Untilで256行ずつ繰り返し取得して最終行まで取り込む方法の2パターンを整理し、後者(行数不明でも対応できる方法)を中心に手順を解説します。

「大量データを確実に全件インポートしたい」「行数が読めないデータにも耐えるフローにしたい」方向けの内容です。

この記事を書いた人
小刀稱知哉

小刀稱 知哉ことね ともや

SharePoint Power Platform全般 Copilot Studio 技術アドバイス・教育支援

Power PlatformやSharePointを中心に設計・開発・アドバイス・教育まで幅広く担当しています。内製化をご希望の場合はお気軽にお問い合わせください!

2025 Microsoft MVP(Power Apps・Power Automate)
PL-200 PL-300 PL-400 PL-600 MS-700 AZ-104 AZ-305 SC-200 SC-100

この先は、Excelの行数(数千〜)やプラン上限、失敗時のリトライ設計でつまずきやすいポイントです。「改ページで十分か」「Do Untilで安全に回すか」を、運用条件(行数の揺れ/実行頻度/失敗時の復旧)から整理したい場合は、導入前の設計相談が近道になります。

弊社にお気軽にご相談ください!

X-SP Feature | SharePoint 拡張機能サービス
X-SP Feature | SharePoint 拡張機能サービス
詳しく見る →
X-SP Design | SharePoint デザイン拡張サービス
X-SP Design | SharePoint デザイン拡張サービス
詳しく見る →
SharePoint伴走パートナーサービス
SharePoint伴走パートナーサービス
詳しく見る →
SharePoint 構築支援サービス
SharePoint 構築支援サービス
詳しく見る →
官公庁DX支援サービス
官公庁DX支援サービス
詳しく見る →
内製化支援サービス(Power Apps・Power Automate・Copilot Studio)
内製化支援サービス(Power Apps・Power Automate・Copilot Studio)
詳しく見る →
Power Apps・Power Automate 導入支援サービス
Power Apps・Power Automate 導入支援サービス
詳しく見る →

MSクラウドに関するご相談・お問い合わせはこちら

お問い合わせフォームへ

「Power AutomateでExcelをSharePointリストにインポートしたい時に考えること」シリーズの第9回です。

本シリーズでは、私が実際にPower Automateを用いて、「ExcelをSharePointリストにインポートする」フローを作成していきます。 また、作成の際に学んだ点や躓いた点を中心に紹介いたします。

Power Automateでどんな事ができるのか知りたい、実際の作成方法を知りたい、という方に向けた記事です。

前回は、動的に取得したファイルIDやテーブルIDを用いてExcelデータを取得し、 SharePointリストへインポートするようにフローを作り込みました。 また、トリガーアクショントリガー条件を修正することで、 特定のファイル名が作成、または変更された場合に、フローが自動起動するように設定しました。

第8回目の内容はこちらを参照ください。

Power AutomateでExcel→SharePoint連携フローのトリガー条件を指定する方法(第8回)

今回は、インポートする表データの行数が多い場合の対処法についてお伝えします。

インポートするExcelデータ

前回まで使用していた表データは10行でしたが、今回は500行にしてみました。

Excelデータ

フローの実行

ではフローを実行しましょう。

ドキュメントライブラリに“test.xlsx”を保存します。
するとフローが自動起動し、SharePointリストにデータが挿入されました。

結果

実行結果を見ると、なぜか256行しかインポートされていません。

これは表内に存在する行を一覧表示アクションは、ブログ執筆(2021年9月)時点、標準では256行分の行データしか取得することができないからです。

この制限を踏まえて、256行より大きいデータを取得する際には、少し工夫が必要となります。

256行より大きい表データがある場合の対応策

対応策としては、以下2パターンがあります。

  • 改ページのしきい値を変更し、取得できる行数を拡張する。

  • Do Untilアクションを用いて256行ずつ取得し、最終行に達するまで繰り返す。

各パターンのメリット・デメリットを以下にまとめました。

  メリット デメリット

改ページ

フローの修正範囲が小さい
表内に存在する行を一覧表示アクションの設定変更のみで対応可能)
取得するExcelデータの行数が不明な場合は対応不可
(改ページで設定したしきい値以上を取得できない)
「Do Until」アクション 取得するExcelデータの行数が不明の場合も対応可 フローの修正範囲が大きい
(変数の設定やループ処理を追加する必要あり)

改ページのしきい値を変更する場合は、フローの修正範囲が小さいため、お手軽に実装できます。 しかし、設定したしきい値以上の行数を取得できません。

「256行では少ないけど、3,000行あれば問題ない」というような場合は、この方法で対応可能ですが、プランによっては5,000が改ページの制限値ですので、行数が多い場合は、すべての行を取得できない可能性があります。

Do Untilアクションを用いる場合は、取得するExcelデータの行数が不明である場合も対応可能です。 しかし、変数の設定やループ処理を追加する必要があるため、フローが複雑になります。

「取得する行数が不明」な場合は、この方法で対応します。

以下にそれぞれの設定方法について説明します。

設定方法についてはどちらのパターンも説明しますが、今回はパターン2にて実装していきます。

  • 改ページのしきい値を変更し、取得できる行数を拡張する。

    表内に存在する行を一覧表示アクションの設定を開き、改ページをオンにします。 その後、しきい値項目を任意の値に更新します。

    pagenation
  • 「Do Until」アクションを用いて256行ずつ取得し、最終行に達するまで繰り返す。

    Do Untilアクションを用いて、1回目は1~256行目の値を取得、2回目は257~512行目を取得・・・というイメージでループを回していきます。
    ロジックは以下のとおりです。

    logic

フローの修正は以下手順で行います。

  • 変数の初期化

    変数を初期化するアクションでRowCount、SkipCountの初期値を設定してください。

    表内に存在する行を一覧表示の設定
  • 「Do Until」アクションの作成

    Do untilアクションを作成し、このアクションの中に表内に存在する行を一覧表示アクションとApply to eachアクションを移動させてください。

  • 読み取り開始行の設定

    表内に存在する行を一覧表示アクション下部の詳細オプションを表示するをクリックし、スキップ数項目にSkipCountを設定してください。これにより、1回目は1行目から読み取り開始(0行スキップ)、2回目は257行目から読み取り開始(256行スキップ)という設定になります。

    表内に存在する行を一覧表示の設定
  • 変数の更新

    Apply to eachアクション終了後、RowCountとSkipCountの値を更新します。

    RowCountで設定している式は以下です。
    これは、表内に存在する行を一覧表示アクションで取得したExcelデータの行数を表しています。

    length(outputs(‘表内に存在する行を一覧表示’)?[‘body/value’])

    変数の更新

上記手順で修正したフローは以下のとおりです。

フロー

フローの実行

ではフローを再度実行しましょう。

結果-2

見事全ての行がインポートされました!

 

本日はここまで。

今回はExcelの表データが256行より多く存在する場合の対処法についてお伝えしました。

次回は、表データの中に想定とは異なる形式の値がある場合の対処法についてお伝えします。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

【このシリーズの過去回一覧】

 

全件インポートできても、フローが複雑になるほど保守性実行時間コネクタ制限失敗時の復旧が課題になりがちです。運用に合わせて「壊れにくい取り込み」に整える検討が必要なら、現状フローを前提に改善ポイントを整理できます。

弊社にお気軽にご相談ください!

X-SP Feature | SharePoint 拡張機能サービス
X-SP Feature | SharePoint 拡張機能サービス
詳しく見る →
X-SP Design | SharePoint デザイン拡張サービス
X-SP Design | SharePoint デザイン拡張サービス
詳しく見る →
SharePoint伴走パートナーサービス
SharePoint伴走パートナーサービス
詳しく見る →
SharePoint 構築支援サービス
SharePoint 構築支援サービス
詳しく見る →
官公庁DX支援サービス
官公庁DX支援サービス
詳しく見る →
内製化支援サービス(Power Apps・Power Automate・Copilot Studio)
内製化支援サービス(Power Apps・Power Automate・Copilot Studio)
詳しく見る →
Power Apps・Power Automate 導入支援サービス
Power Apps・Power Automate 導入支援サービス
詳しく見る →

MSクラウドに関するご相談・お問い合わせはこちら

お問い合わせフォームへ

 

こちらも合わせて読みたい

Microsoftクラウド関連

シェアする
記事カテゴリ
最新記事
2026.06.10

SharePointのアクセスランキングでよく見られるコンテンツを可視化する方法|X-SP Feature(第3回)

2026.06.03

SharePointの未読・既読を一目で管理できるアドオン紹介|X-SP Feature(第2回)

2026.05.27

SharePointリストで複数行テキストを全文表示する方法|X-SP Feature(第1回)

2026.05.20

SharePoint構築者必見!社内ポータルの構築・運用に必要なナレッジを網羅

2026.05.13

【2026年5月更新】Power Automate 初心者 ~ 中級者 向けロードマップ

attributeO/Rマッパーマーカークラスタリングライブラリviewメールコンポーネントエクセルスケジュール済みクラウド フローChatGPTライセンスmultiple itemエラー通知更新日生成系AITest Studio生成AI自治体APIPnP PowerShellページ承認Formulasプロパティフロー設計Power Apps 導入並べ替えブログ 継続 コツDLPサブグリッド未読validationazure sql databasetailwindcssビューfirst()関数dialogerrorレスポンシブ レイアウトOpenAI環境構築手順複数項目削除変更Copilotテスト事例HTTP リクエストカスタムスクリプトドキュメント管理カラーセットテンプレート活用Power Apps 比較ヘッダー非表示技術力向上権限管理ベストプラクティスDataverse テーブル既読ローコードCase式マルチテナントアクセス制限nestTips復元responsive layoutオープンAIpipelineシェアポイントフォルダ外部DBlicenseテストスタジオ活用ワーケーション業務効率化IT管理カラーユニバーサルデザイン自動化事例モデル駆動型 とはリスト フィルタ文章力 鍛え方野良権限部署全文表示AngularHTTP Requestドロップダウンメニューノーコード入れ子新機能restoreデータ行の制限チャットGPTCI/CD便利機能ゴミ箱連携添付ファイルコントロール使い方サイトブランド化名古屋ファイル保存申請システムアプリデザインNode.jsシステム構築便利アウトプット 重要性Teams ファイル共有リレーションシップ閲覧数AccessCSSBreakpointObserver承認動的リスト変数Power BI引き継ぎgalleryパイプラインカレンダー完全削除接続ファイルサイズ基本知識フォントカスタマイズ体験記エンティティワークフロー自動化UI/UXVisual Studio CodeAlternate Key野良アプリ対策IT エンジニア 転職OneDrive1対多アクセスランキングInfoPathxUnitメディアクエリリマインドcollection検索個人列退職ギャラリーDevOpsCalendarモデル駆動型データフローフルリモートワークPowerAutomateブランドセンター感想フォルダ構成設定アクセシビリティPCF代替キーCoEブログ モチベーションつながり参照多対多コンテンツ活用MatTable.Net Core 3.1スマホSetコレクションMicrosoft 365グループユーザー列所有者を変更スクロールMicrosoft 365Teamsセキュリティロールrecycle binアーティサンX-SP Designテーマ作成チームサイトMicrosoft Learn Docsアジャイル開発Wordテンプレート環境構築重複チェック内製化コンサルティングネタ切れ 対策システムカスタマイザーER図強調表示されたコンテンツAngular MaterialVSCodePCForAll複数の添付ファイルセキュリティグループSharePoint Online異動コンテナ簡易在庫管理ローコード開発ビジネスルールアクセス許可Artisanスライドショーデザイン拡張コミュニケーションサイトカスタムコネクタ準委任契約業務自動化カスタムコンポーネントGUIDITサポートAI ブログ 活用Connection Reference入門編UUデータ構造.Net Core Test ExplorerレスポンシブUpdateContext承認フロー送信元リストLoopショートカットキー時間外非エンジニアDataverseSharePoint Framework転職Slide showMicrosoft365サイトの種類OpenAPI請負契約効率化Power Platform CLI業務キー月額定額PV数 増やす共同所有者1行テキストPVモデル駆動型アプリSortByColumns関数Dataverse for TeamsDynamics 365ロードマップフォームメールの送信非表示Microsoftshortcut key通知体験談JavaScriptSPFx主キー比較移行要件定義MCPサーバー総合評価型入札資料作成開発手順複合キー委任問題権限トラブル主要な所有者複数行テキストWebパーツPower AppsTypeScriptitem関数入門技術form差出人アプリdesignconcat関数ファイル勉強表示サンプルCopilot Studio社内ポータル多言語化サイト構成FAQエージェントデジタルトランスフォーメーション初心者向け拡張機能データ整合性Delegationアクセス権限環境変数選択肢閲覧数可視化Power PlatformHTMLGoogle Maps初心者Itエクスポートインスタントクラウドフロー[市民開発者JSON文字制限フィルター クエリ内製化切替samplePowerAppsグループウェアMUI権限設計AIチャットボットプロポーザル方式ハウツービルドデータベース設計サブスクリプション型支援ファイルパスクラシック画面日付x-sp-feature-seriesSharePointEF CoreMarker Clusterer中級者DXインポート自動化したクラウドフロー構築デザインフロー実行ドキュメント ライブラリ市民開発登録者X-SPNFCタグエンゲージメントMultilingualデータ移行実運用官公庁システム画像挿入プロジェクト作成ユニークキーMVP共有設定ソリューションエクスポート整数ExcelマイグレーションRANK()関数キャンバスアプリノウハウカスタマイズ委任自動化したクラウド フロー運用開発環境filter query管理システム列StyleDLPポリシー地方自治体MLJSON書式保守性デジタル化推進複数レコードPCFギャラリー一意制約技術支援情報漏洩対策権限管理データ型Power AutomateFramework CoreDynamics 365 SalesDatePicker情報技術componentVBAフローの種類選択肢列環境sortガバナンス登録日StudioTestCopilot Studiot共有リンクテンプレート化DX推進テーマカラーPDF変換業務システムURLパラメータ技術ブログ 書き方コマンドバーカスタマイズ組織変更X-SP FeatureC#Attribute directivesMicrosoft TranslatorDropdownメッセージIDダイアログエラーインスタント クラウド フロー参照列本番環境ソートerror notification更新者AICanvas自治体DXレポート化サイト複製作り方ダークモード資料自動作成キャンバスアプリ 違いメンテナンスモードエンジニア ブログ メリットSharePoint管理センター注文管理アプリ見逃し防止
PageTop
ページトップに戻る