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ExcelデータをSharePointへ転記する方法 第2回|Office スクリプトとPower Automateで実現するExcel→SharePoint自動転記

💡 この記事でわかること

ExcelのデータをPower AutomateでSharePointへ転記する方法、第2回はOffice スクリプトを活用したアプローチを解説します。Excelファイルのテーブル構造を改変せずに、スクリプトで各セルの値をPower Automateへ返すことが可能です。フロー共有時の接続設定など実務上の注意点も合わせて紹介し、第1回のテーブル法とのメリット・デメリット比較も行います。

  • Office スクリプトを使ってExcelセル値をPower Automateへ渡す手順
  • テーブル構造を改変せずに自動転記を実現する方法
  • フロー共有時の接続設定の注意点
  • テーブル法とOffice スクリプト法のメリット・デメリット比較
この記事を書いた人
小刀稱知哉

小刀稱 知哉ことね ともや

SharePoint Power Platform全般 Copilot Studio 技術アドバイス・教育支援

Power PlatformやSharePointを中心に設計・開発・アドバイス・教育まで幅広く担当しています。内製化をご希望の場合はお気軽にお問い合わせください!

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Power Automateを用いて業務を自動化していく中で、Excelに入力した値をデータベース化したい思ったことはありませんか?

本連載ではPower Automateを用いて、Excelに入力されたデータをSharePointへ値を転記する際の対応方針についてお伝えします。
これにより、Excelに入力された値を、SharePointにてデータベース化することができます。

内容としては、既にPower Automateでフローを作成したことがある方に向けた記事です。
また、少々コーディングの知識も必要となります。

Power Automate初心者の方は、以下の記事も参考にしてください。
Power AutomateでExcelデータをSharePointにインポートするために考えること(第1回)


前回は、Excelファイル内のテーブルを用いて、ExcelのデータをSharePointへ転記する方法を説明しました。
Power AutomateでExcelからSharePointへ値を転記する際の対応方針(1):Excelのテーブル編


今回は、Officeスクリプトを用いて、ExcelのデータをSharePointへ転記する方法を説明します。

ExcelからSharePointへ値を転記する際の対応方針

ExcelからSharePointへ値を転記する際には、Power Automateと以下の方法を組み合わせた2パターンが考えられます。

  • Excelファイル内のテーブルを用いる

  • Office スクリプトを用いる

今回は、「Officeスクリプトを用いる」方法について説明します。

Office スクリプトを用いる

Office スクリプトを用いてExcelの該当する値を取得し、SharePointへ転記する方法です。
この方法は、既存のExcelを加工せずに、使用することができます。

Office スクリプトとは、Web版のExcel(Excel on the web)での処理をスクリプトで自動化する機能です。

デスクトップ版のExcelでは、VBA(Visual Basic for Application)がありますが、こちらはPower Automateと連携できません。
一方、Office スクリプトはPower Automateと連携可能ですので、こちらを用いて値を転記します。

Office スクリプトについては、以下のURLを参照してください。
Microsoft:Excel on the web の Office スクリプト

手順としては以下です。

(1)Excelのセル名を変更

Excelのセル名を変更します。

詳細な内容は前回の記事を参考にしてください。
Power AutomateでExcelからSharePointへ値を転記する際の対応方針(1)
Excelのテーブル編【Excelのセル名を変更】

(2)Excelの各値をPower Automateへ返すOffice スクリプトを作成。

Office スクリプトを作成します。

ExcelをWeb上で開き、自動化タブ新しいスクリプトをクリックします。
すると、画面右側にコードエディターが表示されます。

【Power AutomateでExcelからSharePointへ】Office スクリプトの新規作成
Office スクリプトの新規作成

スクリプト名はgetValuesにしました。
また、コードエディターに以下を記載してください。

function main(workbook: ExcelScript.Workbook)
    {
        // 「申請書」シートを取得
        let applySheet = workbook.getWorksheet("申請書");

        // 各値の取得
        let name        = applySheet.getRange("Name").getValue();
        let mailAddress = applySheet.getRange("MailAddress").getValue();
        let contents    = applySheet.getRange("Contents").getValue();

        // 値を返す
        return {
            氏名: String(name),
            メールアドレス: String(mailAddress),
            内容: String(contents)
        }
    }
【Power AutomateでExcelからSharePointへ】作成したOffice スクリプト
作成したOffice スクリプト

「申請書」シート上のセルを指定し、各値を取得します。
また、取得した値をreturnオブジェクトにてPower Automateへ返します。

こちらでOffice スクリプトは完成です。

(3)Power AutomateからOffice スクリプトを実行し、各値を取得。その後、SharePointへ転記。

続いて、Power Automateを作成していきます。

【Power AutomateでExcelからSharePointへ】Power Automate(Office スクリプト)
Power Automate(Office スクリプト)

スクリプトの実行アクションを用いて、Excelの各値を取得します。
その後、ファイルのプロパティの更新アクションにて、SharePointへ値を転記しています。

実行結果

それでは作成したフローを実行しましょう。
実行方法は前回と同様に、保存しているExcelファイルの横にある三点リーダーから自動化作成したフロー名をクリックしてください。

SharePoint ドキュメントライブラリをご覧いただき、Excelの各値が転記されていることを確認してください。

注意点(フローを共有する場合)

Office スクリプトは作成されると、作成者のOneDrive上に保存されます。(2021年12月時点)

【Power AutomateでExcelからSharePointへ】Office スクリプトの保存場所
Office スクリプトの保存場所

よって、基本的にはOffice スクリプトは作成した本人しか実行することができません。

そのため、Power Automateを他の人と共有する際、「所有者」に設定してしまうと、共有された人はOffice スクリプトを実行することができず、エラーとなります。
(Officeスクリプトファイルを共有しても、実行することはできません。)

エラーを防ぐため、以下の方法にて共有を実施します。

次に、手順を詳しく紹介します。

共有するユーザーは「実行のみのユーザー」として登録

Power Automateの設定画面にて、所有者ではなく実行のみのユーザーにて共有します。
「実行のみのユーザー」の編集リンクをクリックし、ユーザーを追加します。

【Power AutomateでExcelからSharePointへ】実行のみのユーザー
実行のみのユーザー

「使用する接続」を「この接続 (フローの作成者のアカウント) を使用する」に変更

表示された画面内で共有するユーザーやグループを選択します。
また、「使用する接続」を「この接続 (フローの作成者のアカウント) を使用する」に変更します。

これにより、共有された人がフローを実行しても、Office スクリプトの実行はフローの作成者とすることができます。

【Power AutomateでExcelからSharePointへ】使用する接続の変更
使用する接続の変更

それぞれの方法におけるメリット・デメリット

本連載で紹介した2パターンについて、メリット・デメリットを以下にまとめました

 

メリット

デメリット

テーブルを用いる

・コーディングの知識が不要

・Excel内に別途シート、テーブルを準備する必要あり

Office スクリプトを用いる

・Excelの改変が不要

・コーディングの知識が必要

Office スクリプトはコーディングの知識が必要となります。
よって、コーディングをしなくても対応できる「テーブルを用いる」方法だと、比較的簡単に実装できます。

一方「Office スクリプトを用いる」方法の場合は、Excelにシートやテーブルを追加する必要がありません。
Excelに余計なデータを追加したくない場合は、Office スクリプトを用いるとよいでしょう。

さいごに

本連載ではPower Appsを用いることなく、ExcelからSharePointへ値を転記する際の対応方針についてお伝えしました。

それぞれの方法でメリット・デメリットがありますので、皆さんの要件に合わせて選択していただけますと幸いです。

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